2014年08月11日

前置詞 at の持つ「標的」の感覚で表現を豊かに

Hi there,
みなさま、ご訪問ありがとうございます。
オンラインで楽しく英会話上達、略してオンタノの管理人うろこです。

さて、イキナリ本題に入りま〜す♪(珍しいっ


 ■前置詞 at の持つ標的な性格

■点や「ピンポイント」を示す at
以前、どこで仕事をしている? のニュアンスを表現する道具として、
I work for..., I work at..., I work in..., 前置詞のコアイメージで使い分け という記事を書きました。

その時もチラリと触れましたが、
at という言葉は「ココじゃッ!」という感じでピンポイント、「的ッ」を表現する性質が強いんですね。

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Image courtesy of digitalart FreeDigitalPhotos.net/

プピッと目指す「点」、という感じですね。

例)
The Annual General Meeting will be held at 10:00 am.
(年次総会は10時に開催されます)とか、

例)
Meet me at ABC restaurant.
(ABC レストランで会おう) とか、

プピッと点を表現できる性格のために、時間や待ち合わせ場所を表す時も、
何時ね。そこね(その地点ね)。と、
話し手も聞き手も、しっかりとした時点、地点を思い浮かべている感じです。

この性質のため、お店の名前や、会社の名前を示す時には、 at が好んで使われます。

例)
I work at Aflac.
Aflac で仕事をしているんだ。(Aflac は大手の保険会社)
 *アメリカでは、話し手も知っているような企業でない限り、ドコソコで働いているという表現はマレです。

また、「動き続けているモノの一地点、旅の途中の一地点」、という表現も得意です。

例)
“I bought Intel at 6!” (映画 You've Gotta Mail より)
インテルの株が6ドルだった時に買ったのよ!
(株価は常に変動するもの。売買される時はコレッ!という「ある地点での価値」ですので、 at が得意とする表現ですね)

The ship stops for three hours at Honolulu.
船はホノルルに3時間停泊する。
(船が立ち寄った後にまた旅を続けるので、「ある一地点」という感覚があります)


■「的」という感じの例文も見てみましょう。

的、ある地点、ピンポイントを「標的」にしている、という雰囲気です。

例)
Take careful aim at the target.
注意深く、標的を目指せ。

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Image courtesy of bplanet / FreeDigitalPhotos.net
いや〜ん、とドキドキしている標的(汗)…の方ではなくって、狙っている方に at の感覚があります。

target …日本語でも、「標的」という言葉は、
単なる矢を打ち込む「物理的な的」だけではなくって、
「攻撃対象の標的にしている」という印象を持つ表現にもなりますね。


■標的にする at の例文
I'm mad at him! 
私、彼に対して怒っているの!(him が標的)

Is it true that you shouted at Professor Cosby?
コズビー教授に怒鳴ったというのは本当ですか?(professor Cosby が標的)

I'm not laughing at you; I'm laughing with you.
あなたのことを笑っているんじゃないんだよ(you が標的)、あなたと一緒に(with)笑っているんだよ。


■ at と to で変わる風景
アメリカのテレビコメディの一コマです。
めちゃくちゃ運動神経の悪い精神科医の夫と、
ごく普通に、いろんなことをこなせる奥様のカップルの日常からです。

奥様がバナナを夫に投げましたが、夫は受け取れませんでした。
落ちたバナナが元でドタバタが始まるのですが
そこで、こんな会話がなされます。

夫: I had a banana thrown at me!
妻: To you, not at you!

throw to you というと、相手の方へ向けて投げる、
throw at you というと、at が持つ「標的」のイメージが働いて「投げつける」イメージになります。

次は、ケンカ中の女性が怒鳴ったセリフ
女性:You never talk to me, only at me!
talk to だとお互いに会話をやりとりしている雰囲気がありますが、
talk at だと、相手の反応はお構いなし。標的としてズダダダとしゃべりまくるだけ、という雰囲気です。

今度は、せっかちな我が夫がアメリカンサモアで走っていた時の出来事です。
悲しいかな、アメリカンサモアには無数の野良犬がいます。性格的に怒りのエネルギーと共に走っているような夫は、野良犬を刺激するようで、よく襲われます。

例)
Stray dogs came at him, so he threw a rock at them.
野良犬が彼に「飛び掛かってきた」から、彼は野良犬たちを「目掛けて」石を投げた。

哀しい光景です。これがですね、先進国の町中でよく見かけるような、
オーナーに愛され、人間にいじめられたことのないワンコさんが近寄っていたなら

例)
A dog came to him. He patted the dog's head.
犬が彼のところへ来た。彼は犬の頭をなでた。
…と、なっていたことでしょう。

ここで to が持つ印象は、目標物へと到達していく感じです。
「標的」の印象を持つ at は「一方的に狙っているゾ」という表現になるので、ずいぶんと話が変わりますね。
もう一度、野良犬が跳びかかってきた表現と比べてみましょう。

例・フタタビ)
Stray dogs came at him, so he threw a rock at them.
野良犬が彼に飛び掛かってきたから、彼は野良犬たちを目掛けて石を投げた。

ね。こちらは、攻撃的な感覚がありますね。

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Image courtesy of bplanet / FreeDigitalPhotos.net
標的にされた我が夫はキレて、こんな感じになっていたような。


■標的と結果について
ところで、 at を使った「標的」の表現は、
「標的にする」を表現する役割です。
標的にした動作がその後どうなったか、という結論までは触れません。
夫がやらかした "threw a rock at them" でも、
彼が投げた石は、野良犬に当たったのかどうなのか、は、表現していませんね。
(頭に血が昇っていたから、覚えておらん。という返事・汗)

例)
He kicked at the ball, but he missed it.
彼はボールを標的に蹴ったが、空振りだった。
 →カンマ前の文章は、蹴る動作に視点があります。カンマの後、空振りだった…と続けることで結果を表現しています

He kicked the ball, but he hurt his foot
彼はボールを蹴ったが、彼は足を痛めてしまった。
 →「ボールを蹴った」のは事実、その後の文は「蹴った後」どうなったか、を説明しています

このように、標的の印象を持つ at は、標的にした後のことまでは説明しないので、
その先をもったいぶって話すとか、
(敢えて何も言わず)聞き手にまかせる、などの自由もききます。
「狙ったんだよ!」というところを安心して強調できる、という利点もあり、
豊かな表現の味方、というわけですね。


*-*-*

嗚呼、「前置詞」。
ややこしいの代名詞みたいなヤッチャ、なのですが、
それは活躍範囲が広いからこそ。

学校では(限られた時間の授業でこなすため)学ぶ範囲が限られているので、
かえって混乱する、ということもありましょう。

ただ、時々こんな風に、前置詞の持つ基本的な性格をいくつか抑えておくと、
伝わる風景をずいぶんと変えられるものですんで「おお、便利っ」な存在なのは間違いありません(^^)

参考文献:English Prepositions Explained by Seth Lindstromberg, Practical English Usage by Michael Swan、参考サイト: Grammar Girl http://www.quickanddirtytips.com/education/grammar/talk-with-versus-talk-to


続きはまたいつか♪

今日も最後までおつきあいくださり、ありがとうございました!

サモアのお話の続きは→ 南の島のお話・『リリのアメリカンサモア日記』 by 水砂子(私デス)
posted by うろこ on 2014/08/11 | Comment(6) | TrackBack(0) | 喋るための英文法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
前置詞といえど、奥深いですね〜
今週は休みなので毎日オンライン英会話のレッスンを受けていて、何とか文章にして話すことはできてる(?)ような気がしてますが、前置詞はかなりハードル高いです。
実際、前置詞の間違いはよく指摘されます。
説明を聞いたときは分かったつもりなんですけど、いざ使うときは忘れてる・・・って感じです。^^;
Posted by マーズ at 2014年08月14日 19:55
■マーズさ〜ん♪
中身てんこ盛りの夏休みを過ごされておられる様子、なによりです♪
普段できないことをする、っていうのは皆、お休みならではの醍醐味ですもんね。

前置詞だけを取り出すと、かなーり複雑で奥が深くて、言語学者の好きな分野なんですよね。
普段の生活だと、母国語でも他の単語とくっついて「何も意識せず」使っている場合が圧倒的に多いですし(^^

ところで、マーズさんにぴったりなサイト発見しました。
ニュースサイトなんですけど、見出しだけ日本語、本文は元の英文記事へのリンクです♪ オンラインでの会話練習、話題探しにぴったりかと ^^ → http://www.daidake.com/
Posted by うろこ at 2014年08月15日 04:04
「ダイダケ」っていうサイト名も洒落てますね。
たしかに見出しだけ日本語だとサクッと気になる記事を見つけ出せます。英語のタイトルを読んでいくだけでも結構時間かかっちゃうので^^;
活用させてもらいます!ありがとうございました!
Posted by マーズ at 2014年08月15日 07:38
■マーズさ〜ん♪
新聞見出しって独特の表現なので、ん?ってなること多いですもんね(本文を読んでもらう、それが狙いなのでしょうけれど)
お役に立てそうでなにより♪ うれしいお返事、ありがとうございまーっす☆
Posted by うろこ at 2014年08月15日 14:42
Hi Misako,

今、とあるテキストに「点火する= ignite    論争に火をつけるなんて使い方もする」 って書いてあるのを読んで、Misako さんが編集協力した本を思い出しました。
私は、Fire だから 心に火をつける… だと思っていましたが、改めて見たら、表紙にちゃんと 「 to ignite your Heart 」ってありますね。
Fire も「火をつける」って意味がありますが、心に火を
つける…って言う場合は、ignite なんですね。 で、ぐぐったら、kindle にも同じような意味が。あぁぁ、寝よ
うと思ってたのに、勉強の火がついた?
At! 本題と違うコメントでゴメンと。だけど本の題名についてだから本題…って、 おいおい(-。-;
Posted by Amy at 2014年08月19日 00:12
■Hi ya Amy!
まあああ、遠く離れたテキストから、書籍のことを思い浮かべてくださるなんてッッッ!
うれしやうれし。Fire はすでにコーヒーの商品名で使われていたので避けましたが、 fire も使えますね。fire up your heart! みたいに♪
Kindle も良い言葉ですよね♪ すっかり読書用デバイスの方で名前が有名になっちゃってますが、炎に対する愛情みたいなのがこもった単語って多いんですよね、英語って。
本の題名だから本題、座布団一枚!
思った時が吉日ですゆえ♪♪ いつもありがとう、Love you Amy! 慣れぬ Chromebook で、なんか入力がぎこちないうろこでした。
Posted by うろこ at 2014年08月19日 12:19
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